CBN指定薬物化、3月18日に省令公布 6月1日から製造・販売・使用が原則禁止へ
この記事のポイント
✓ 厚労省が2026年3月18日にCBN指定薬物化の省令を公布。施行日は6月1日に確定した
✓ 施行後は製造・輸入・販売・所持・使用が原則禁止。違反には最大3年以下の懲役または300万円以下の罰金
✓ 事業者には約75日の移行期間。5月31日までの在庫処分・販売停止が急務となる
2026年3月18日、厚生労働省はCBN(カンナビノール)を指定薬物とする省令を官報に掲載した。施行日は2026年6月1日と明示され、これ以降CBN含有製品の製造・輸入・販売・所持・使用は原則として禁止される。昨年10月のパブリックコメント開始から約5ヶ月、二度にわたる延期を経てようやく規制の最終局面が確定した。日本のCBN市場は睡眠サポートサプリや経口製品として広く流通しており、この決定は業界全体に大きな影響を与えるものとなる。
省令公布までの経緯
厚生労働省によるCBN規制の動きは、2025年後半から急速に具体化した。2025年10月のパブリックコメント募集を皮切りに、薬事・食品衛生審議会の指定薬物分科会が「CBNは精神毒性を持つ蓋然性が高い」と判断したことを受け、指定薬物化の方針が固まった。規制強化の背景には、2025年に山梨学院大学レスリング部の部員がCBN入りクッキーを摂取した後に2階から飛び降り重傷を負うという事故があり、社会的な問題意識が高まったことも影響している。
当初は2026年2月中旬に省令を公布する予定だったが、業界団体などからの意見を踏まえた審査プロセスの見直しにより、公布は2度にわたって延期された。「施行日未定」という状況が続いていたことで対応が後手に回っていた事業者も多く、今回の公布によってようやく猶予のないスケジュールが確定した形だ。
厚労省がCBN指定薬物化に向けたパブリックコメントを開始
業界団体が「科学的根拠があるか」と反対意見を提出
当初の公布予定日 → 審査プロセス見直しにより見送り(1度目の延期)
再び公布予定も見送り(2度目の延期)
省令を官報に公布。施行日が6月1日と確定
CBN含有製品の製造・輸入・販売・所持・使用が原則禁止
施行まで約75日間という移行期間が設けられたのは、CBN含有製品を扱う事業者の在庫処分や代替製品への切り替えを考慮したためとみられる。とはいえ、この75日間はけっして余裕のある期間ではなく、事業者は今すぐ対応を開始しなければならない。
規制の対象と罰則
6月1日以降、CBNに関して薬機法違反として取り締まりの対象となる行為は幅広い。製造・輸入・販売・授与・所持・使用・広告のすべてが原則禁止となる。厚生労働省は今回の省令公布に合わせて、消費者に対しても「CBN含有製品の購入・使用を避けてください」という注意喚起を発出している。
| 違反者の区分 | 懲役 | 罰金 |
|---|---|---|
| 個人(一般消費者) | 3年以下 | 300万円以下 |
| 業者(業として違反) | 5年以下 | 500万円以下 |
懲役と罰金は併科される場合もある。施行後の流通製品については、厚労省および都道府県の行政機関が積極的に取り締まる方針を示しており、施行後の流通は厳しく監視される見込みだ。カンナビノイドの一種であるCBNは、これまでCBDと並ぶ健康素材として広く流通してきたが、今後は法的に明確に区別される存在となる。
医療用途の例外と特例手続き
一方で、疾患治療のためにCBN製品の使用が医学的に必要と認められる患者については、特例手続きが設けられた。対象となるのは「代替治療手段がなく、CBNの医療的使用が必要不可欠」と認められるケースに限られており、一般的な健康目的での使用は例外の対象外となる。
厚労省は省令公布から約1ヶ月以内を目安として、必要書類の提出を求めている。必要なのは医療機関の診断書・主治医の意見書・当該疾患の専門家学会からの意見書の3点だ。提出後は厚労省が個別に可否を判断する。日本の特例制度は審査が非常に厳格であることが多く、実際に活用できるケースはきわめて限られると考えられる。医療目的でCBNを使用している患者は、主治医に早急に相談することが推奨される。
事業者・消費者が取るべき対応
6月1日の施行まで残り約75日。CBN含有製品を現在販売・所持している事業者にとって、即座の対応が不可欠な状況だ。現在販売中のCBN製品については、5月31日中の完全販売停止を目指した在庫整理が急務となる。施行後に在庫として残った製品は「所持」に該当し、違法となる可能性がある点に注意が必要だ。大手販売事業者のNaturecanはすでに販売終了を発表しており、業界全体での速やかな対応が求められている。
CBNを配合したサプリメントやグミ、オイルなどについては、CBGやCBDのみを使用した製品への切り替えを検討するほかない。消費者の立場からは、現在手元にCBN含有製品がある場合、施行日(6月1日)以降の使用は違法となる点を理解しておく必要がある。手元在庫の廃棄については、各自治体の一般廃棄物処理ルールに従った処分が推奨される。
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CBN規制をめぐるここまでの経緯については、当メディアが継続的に取材・報道してきた。規制全体の流れを把握したい方には以下の記事もご参照いただきたい。
今後も施行に向けた動向を継続的にフォローしていく。
FAQ
CBN(カンナビノール)はカンナビス(大麻)に含まれるカンナビノイドの一種です。日本では睡眠サポートサプリなどに広く使われてきました。薬事・食品衛生審議会の指定薬物分科会が「精神毒性を持つ蓋然性が高い」と判断したことを受け、厚生労働省が指定薬物に指定することとしました。
施行日(2026年6月1日)以降は、個人が所持・使用することも原則として違法となります。施行前に購入した製品であっても、施行後に所持・使用していれば取り締まりの対象となる可能性があります。手元在庫は施行前に各自治体の廃棄ルールに従って処分することが推奨されます。
CBD製品の原材料にCBNが意図せず混入しているケースがあります。施行後は微量の混入であっても規制対象となる可能性があるため、現在使用中のCBD製品の成分表示や製造元の案内を確認することが重要です。不明な場合は製造・販売元に問い合わせてください。
特例手続きが設けられており、代替治療手段がなくCBNが医療的に必要不可欠と認められる患者は、省令公布(3月18日)から約1ヶ月以内に必要書類(診断書・主治医意見書・専門学会意見書)を厚労省に提出することで個別審査を受けられます。まずは主治医に早急に相談してください。
はい、CBD(カンナビジオール)はCBNとは別の成分であり、今回の規制の対象外です。THC 0.3%以下のCBD製品は引き続き合法です(2024年12月12日施行の改正大麻取締法に基づく)。ただし、CBNを含有するCBD製品は施行後に違法となるため、製品の成分確認が必要です。
まとめ
📝 この記事のまとめ
厚労省は2026年3月18日にCBN指定薬物化の省令を公布し、施行日は6月1日と確定した
施行後は製造・輸入・販売・所持・使用が原則禁止。個人には最大3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科される
事業者は5月31日までの在庫処分・販売停止が急務。医療目的利用者は主治医に相談のうえ特例手続きを検討すること
参考文献
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