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COA(成分分析証明書)とは?CBD製品の安全性を確認する重要書類を解説

THE ASA MEDIA編集部
10分
COA(成分分析証明書)とは?CBD製品の安全性を確認する重要書類を解説

COA(成分分析証明書)とは

COA(Certificate of Analysis:成分分析証明書) は、CBD製品の品質と安全性を証明するために、独立した第三者検査機関が発行する公式文書です。製品に含まれるカンナビノイドの含有量、有害物質の有無、微生物汚染の検査結果などが詳細に記載されています。

COAは、消費者がCBD製品を購入する際に、その製品が安全で、表示通りの品質を持っているかを確認するための最も重要な判断材料です。FDA(米国食品医薬品局)による厳格な規制がないCBD市場において、第三者機関によるCOAは製品の信頼性を担保する唯一の手段といえます。


COAに含まれる検査項目

COAには通常、以下の5つの主要な検査項目が含まれています。

カンナビノイド含有量(Cannabinoid Potency)

製品に含まれる各カンナビノイドの濃度を測定した結果です。CBD、THC、CBG、CBN、CBC、THCAなど、製品に含まれるすべてのカンナビノイドが個別に記載されます。

この項目で確認すべきポイントは、表示されているCBD含有量と実際の検査結果が一致しているかどうかです。例えば、「CBD 1000mg」と表示されている製品であれば、COAの検査結果でも同等の数値が示されている必要があります。許容誤差は通常±10%程度とされています。

フルスペクトラム製品の場合、CBD以外にもCBC、CBG、CBNなどの微量カンナビノイドが検出され、THCも法的基準以下の量で含まれていることが確認できます。

重金属検査(Heavy Metal Analysis)

大麻草は土壌から重金属を吸収しやすい性質(ファイトレメディエーション効果)を持つため、重金属検査は非常に重要です。検査対象となる主な重金属は、ヒ素(As)、カドミウム(Cd)、鉛(Pb)、水銀(Hg)の4種類です。

検査結果は「ND(Not Detected:検出されず)」または具体的な数値で表示されます。数値が表示されている場合、その値が「Action Level(基準値)」を下回っていることを確認する必要があります。

重金属は長期的な摂取により神経系や腎臓に悪影響を及ぼす可能性があるため、この検査をパスしていることは製品の安全性において不可欠です。

残留農薬検査(Pesticide Analysis)

大麻草の栽培過程で使用された可能性のある農薬の残留を検査します。検査対象は数十種類から数百種類に及び、殺虫剤、除草剤、殺菌剤などが含まれます。

すべての農薬について「ND(検出されず)」または基準値以下であることが求められます。一つでも基準値を超える農薬が検出された場合、その製品は安全基準を満たしていないと判断されます。

オーガニック栽培を謳う製品であっても、この検査結果で農薬が検出されないことを確認することが重要です。

残留溶媒検査(Residual Solvents Analysis)

CBD抽出過程で使用された溶媒が製品に残留していないかを確認する検査です。一般的な抽出溶媒には、エタノール、ブタン、プロパン、ヘキサンなどがあります。CO2抽出(超臨界流体抽出)を採用している製品は、有害な溶媒を使用しないため、この項目でより安全な結果を示すことが多いです。

残留溶媒は、特にブタンやヘキサンなどの場合、神経系への悪影響が懸念されるため、「ND」または極めて低い数値であることが求められます。

微生物検査(Microbial Contamination Analysis)

製品中の有害な微生物や細菌の存在を検査します。検査対象には、大腸菌(E. coli)、サルモネラ菌、カビ(真菌)、酵母などが含まれます。

これらの微生物が検出された製品は、消化器系の問題や感染症のリスクがあるため、すべての項目で「ND」または基準値以下であることが必須です。


COAの読み方

基本情報の確認

COAを読む際、まず以下の基本情報を確認します。

検査機関名と連絡先:正規の第三者検査機関であることを確認します。ISO 17025認定を受けた機関であれば、検査の信頼性が高いといえます。

検査日:検査がいつ行われたかを確認します。古すぎる検査結果(1年以上前など)は、現在の製品品質を反映していない可能性があります。

ロット番号/バッチ番号:検査されたサンプルが、購入した製品と同じロットであることを確認します。製品パッケージに記載されているロット番号と一致している必要があります。

サンプル名:検査された製品名が、購入した製品と一致していることを確認します。

検査結果の解釈

検査結果は通常、以下の形式で表示されます。

数値表示:具体的な濃度が mg/g(ミリグラム/グラム)、mg/mL(ミリグラム/ミリリットル)、%、ppm(百万分率)などの単位で表示されます。

ND(Not Detected):検出限界以下であることを示します。有害物質についてはこの結果が望ましいです。

LOD(Limit of Detection):検出限界を示します。検査機器が検出できる最小濃度のことで、この値が低いほど精密な検査が行われていることを意味します。

LOQ(Limit of Quantification):定量限界を示します。正確に数値化できる最小濃度です。

Action Level:基準値や許容上限を示します。検査結果がこの値を超えている場合、製品は安全基準を満たしていません。

PASS/FAIL:検査に合格したか不合格かの総合判定です。


日本の新THC残留基準とCOA

2024年12月施行の新基準

2024年12月12日に施行された改正大麻取締法により、日本ではCBD製品のTHC残留限度値が製品区分ごとに明確に定められました。この基準を超えるTHCを含む製品は「麻薬」として扱われ、所持や使用が違法となります。

製品区分別のTHC残留限度値は以下の通りです。

油脂および粉末製品:10ppm(百万分中10分の量) 水溶液製品:0.1ppm(一億分中10分の量) その他の製品:1ppm(百万分中1分の量)

この基準は、WHOの勧告値と比較しても極めて厳格な水準であり、国際的に見ても最も厳しい基準の一つです。

COAでの確認方法

日本の新基準に適合しているかを確認するには、COA上で以下の計算が必要です。

Δ9-THC + (Δ9-THCA × 0.877) = 総THC値

THCA(テトラヒドロカンナビノール酸)は加熱によりTHCに変換されるため、この係数(0.877)を乗じた値を加算して評価します。COAではΔ9-THCとΔ9-THCAが別々に記載されていることが多いため、消費者自身がこの計算を行う必要があります。

この総THC値が、製品区分に応じた残留限度値を超えていないことを確認してください。

検査機関の要件

新基準に対応した低濃度THC検査を正確に実施するには、LC-MS/MS(液体クロマトグラフ質量分析計) による分析が必須とされています。この装置はppmオーダーの微量THC検出に対応できる高感度を備えています。

COAを確認する際は、検査機関がこの装置を使用しているか、またISO 17025などの国際的な品質規格を取得しているかを確認することが重要です。


信頼できるCOAの見分け方

チェックすべきポイント

第三者機関による検査であること:製造元自身による検査ではなく、独立した外部の検査機関が実施していることを確認します。

ISO 17025認定機関であること:この認定は、検査機関が国際的な品質基準を満たしていることを証明します。

QRコードまたは検証可能なリンク:多くの信頼できるCOAには、検査機関のウェブサイトで結果を検証できるQRコードやリンクが含まれています。

完全な検査項目:カンナビノイド含有量だけでなく、重金属、農薬、残留溶媒、微生物のすべてが検査されていることを確認します。

最新の検査日:検査日が製品の製造日と近く、古すぎないことを確認します。

注意すべき警告サイン

以下のような場合は、COAの信頼性に疑問を持つべきです。

  • COAが提供されていない、または「要求すれば提供する」と言いながら提供しない
  • 検査機関の名前や連絡先が記載されていない
  • 検査項目が不完全(カンナビノイド含有量のみで、安全性検査がない)
  • 検査日が1年以上前など古すぎる
  • ロット番号が製品パッケージと一致しない
  • 検査機関のウェブサイトで結果を検証できない

消費者としての活用法

購入前の確認

CBD製品を購入する前に、製造元のウェブサイトでCOAが公開されているかを確認しましょう。多くの信頼できるブランドは、製品ページまたは専用のCOAページで検査結果を公開しています。

COAが公開されていない製品や、要求しても提供されない製品は、避けることをお勧めします。

購入後の確認

製品を受け取ったら、パッケージに記載されているロット番号がCOAと一致しているかを確認します。ロット番号が異なる場合、そのCOAは購入した製品の検査結果ではない可能性があります。

特に日本在住の消費者は、COAでTHC含有量が新基準(製品区分に応じた残留限度値)を満たしていることを必ず確認してください。


まとめ

COA(成分分析証明書)は、CBD製品の品質と安全性を確認するための最も重要な書類です。カンナビノイド含有量、重金属、残留農薬、残留溶媒、微生物汚染の5つの主要検査項目を確認することで、製品が安全で表示通りの品質を持っているかを判断できます。

日本では2024年12月に施行された改正大麻取締法により、製品区分ごとにTHC残留限度値が定められました。消費者はCOAを確認し、Δ9-THCとΔ9-THCAの合計値が基準を超えていないことを確認する必要があります。

ISO 17025認定を受けた第三者検査機関が発行した、最新のCOAが提供されている製品を選ぶことが、安全なCBD製品選びの基本です。


参考文献


免責事項: この記事は情報提供を目的としており、法的アドバイスを構成するものではありません。CBD製品の購入・使用については、最新の法規制を確認し、必要に応じて専門家にご相談ください。

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